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WOWOWの素材が集まる場所、納品センター

放送技術本部 /伝送・放送管理グループ

米村 大雅

WOWOWの素材が集まる場所、納品センター

おはようございます。放送技術本部 伝送・放送管理グループの米村です。 今回は私が働いているWOWOWの『納品センター』を紹介します。
納品センターは江東区辰巳の大きなアンテナが目印になっている WOWOW放送センター内にあります。(本社は赤坂です) 放送センターには他にも番組を収録するスタジオや放送には欠かせない マスター設備もあります。
WOWOWには「プライム」「ライブ」「シネマ」「4K」(2025年2月28日で終了)の4つのチャンネルと「オンデマンド」という配信サービスがあり、 これらのサービスで使われている素材を一括で管理しているのが納品センターなのです。

☆納品センターの業務

1.納品処理

WOWOWで放送、配信される素材のほとんどは納品センターに納品され、「素材システム」※に取り込まれます。 納品される素材は毎月500件程あり、番組を作るために使用された 「中間素材」が保存目的で納品されることもあります。 取り込まれた素材は、スタッフによるプレビューチェックで不具合がないことを確認した後、 マスターの送出サーバに転送されます。 実は、WOWOWで放送されている生放送以外の番組は納品センターのチェックを通過したものなんですよ。 ※素材システムには私がデザインしたアイコンが使用されています! 番組素材なら、頭、真ん中、終わりを再生する「3点プレビュー」を実施し、 その他の部分は素材システムの検品機能がカバーしてくれています。 素材全編を解析し一覧にしてくれるので、その箇所をピックアップしてプレビューします。 これらの箇所の多くは演出や元の素材が古いことによる映像の劣化が原因なのですが、制作過程で発生してしまったノイズもしっかりと見つけてくれます。
  映像と音声にノイズやフリーズがないか確認するのが基本的な業務なのですが、たまにテロップの間違いを発見して修正を依頼することもあります。(私は先日アーティスト名の誤字を見つけました) たくさんの映像をプレビューするのは大変ですが、映画やドラマ、スポーツ等を見るのが好きな人にはぴったりな仕事だと思います。  

2.貸出

納品関連以外にも、私たちは納品センターのシステムに保存されている映像素材の貸出を行っています。 借用後の用途は、番組で過去の映像を使いたい、イベントで上映したい、他社に映像を貸し出したい等、借用者によって様々です。 他のテレビ局で『映像提供:WOWOW』というテロップが入った映像が流れていたらそれは納品センターが貸し出したものかもしれませんね。

他にもご紹介したい業務があるのですが、今回は以上になります。 今後WOWOWをご覧になる際は、「この番組も誰かがチェックしたものなんだなぁ」と思い出していただければ幸いです。  
Text by
放送技術本部
伝送・放送管理グループ 米村 大雅